もちこ日記

すちゃらかアラサー日記(自分保存用)

『えんとつ町のプペル光る絵本展in今治』に行った話(1)

 

これまでドキドキする作品っていくつか出会ってきた。

 

例えば中学の時に、そもそも絵画に興味を持つきっかけとなった伊藤若冲の『動植綵絵

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伊藤若冲【老松白鳳図】

 

他にも葛飾応為鏑木清方中島潔、最近では池田学が大好き。

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葛飾応為【吉原格子先図】

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池田学【誕生】

 

天邪鬼で鈍感な自分でも「これは美しい!」と素直に思えるくらい緻密に描かれた日本画が私はとにかく好きだった。それは今も変わらず。

 

いじめられて辛い時、勉強に行き詰まった時に美術館へ行って作品をボーッと見たり、画集を眺めたりして過ごしてたので、10代にして人生に困り果ててた(笑)自分を助けてくれたのがこうした作品たちでした。

 

そんな実体験があったから「芸術」って人を助けたり、幸せにしたり、なんかすごいことできるんじゃないかと思って大学も選んだし、学芸員になっていろんな企画をしたり、建築に関わったりしている(建築に関しては父親の影響が強いけど。)

 

で。

なぜこんな唐突に自分語りをしているのかというと、とにかくドキドキして仕方のない作品に出会ってしまって、もうこのときめくアラサーの恋心を整理して書き留めておきたいと思ったから。

 

そんなわけで西野亮廣さんの作品が今治で観れるとのことで行ってきました。当初は東京の時に行きたかったんだけど、予定が合わずに今回の今治展へ。

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そもそも彼の絵にドキドキしてしまったのは、まだ自分が大学生の頃。保育士を目指してた妹が勉強のために絵本を漁ってて見つけたらしい。「お姉ちゃん、キンコンの西野がヤバい絵描いてて絵本出してるんだけどw」というのが出会いだった。

 

ちなみに中学の頃、キングコングは1番好きな芸人さんでした。高校の時はチュートリアル、大学の時にはノンスタイルに浮気して、社会人になってからなぜかもう一度キングコングに戻った。。。今もBKBと同じくらい好きな芸人さんです。

 

彼の作品は0.03㎜コピックで描かれたとにかく密度が高い点描画が多数。

初めてみた時はミヒャエル・エンデティム・バートンの作風に似た印象があったけど、実際にじーっくり鑑賞すると、西野さんの作品は世界観がかなり独特。それからストーリーが1枚1枚から感じられて、物語はあるんだけどいろいろ想像しちゃう。

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見たことのない世界を、見たことのないアングルであんなに緻密に美しく描かれたらドキドキせざるを得ないだろ!

日本人て根付みたいな細かいものが好きだし、小さなものを丁寧に美しく作る技術に長けてる。

自分たちのイメージできるスケール以上に小さくてリアルなものに感動する感性があるので、どんな人が見ても先天的に「おお、すごい!」って感じられると思う。

話題のパインアメも登場するし、所々に遊びが散りばめられていて、お宝から宝探ししてるみたいだった。

 

普通に原画じゃなくても良いので欲しいです…うちの展示スペースにお迎えしたくなりました。それと、塗り絵とかあるのかな…塗り絵本あったら大量買いしたい。

 

絵本にされたことも素晴らしい発想。

これが単純に絵画作品で留めて発表してたら、ここまで人に広まらなかったかもしれない。

本なら老若男女問わずに手に取れるし、何よりweb上で全て公開したことも大きかった。

 

この件についても他方から叩かれまくってたけど、私は西野さんが全ページ無料公開したことが「この人ヤバいぞ!面白すぎる!」と思ったキッカケの1つでもありました。

よく私は借りた本が面白かったら自分でも欲しくなって買っちゃうんだけど、それと同じような感覚もあるし、話題になったら見ておかないといけないのかもしれないと思う心理を上手いことついたなーなんて思ったり。

(↓下記URLに全ページ公開してる…)

http://spotlight-media.jp/article/370505056378315909

 

芸術作品に限らず、良いものは自分の手元に置いておきたい。

 

例えるなら、最近周りで人気になった女性がいて、あんまり気にしてなかったけど、どんなものかと口説いて1度抱いてみたらかなりタイプだったので自分のものにしたくなった…みたいな(笑) 

 

もう単純にネームバリューだけで売り上げるのも厳しい時代なので、炎上するけど斬新な方法でバシバシ発信していくのは芸人さんの発想とがあってこそ生み出されたものなのかも。

嫉妬する…こんな才能欲しい。

 

ここまで全然展示のことまとめてないので、つづく